ビタミンB12とは
ビタミンB12はビタミンB群の仲間の水溶性物質で、葉酸とともに神経細胞内の核酸やタンパク質の合成を促す働きや赤血球の合成を助ける働きを持ちます。化学構造の中心にミネラルの一種であるコバルトを含んだ化合物です。コバルトが暗赤色をしていることから「赤いビタミン」、赤血球の合成を助けることから「造血ビタミン」などとも呼ばれています。
ビタミンB12は、葉酸とともに赤血球や核酸の合成に関わっています。葉酸がきちんと作用を発揮するためにはビタミンB12の存在が不可欠なため、葉酸サプリメントには基本的にビタミンB12が一緒に含まれています。
赤血球と核酸について
赤血球は血液の約40?50%を占めています。骨髄で毎日約2000億個の赤血球が作られ、全身を循環して酸素の供給と二酸化炭素の排出を行います。赤血球の約9割は鉄を含んだヘモグロビンでできており、1gのヘモグロビンはおよそ1.39mLの酸素と結合できます。約120日で寿命を迎えた赤血球は脾臓や肝臓で分解されます。
核酸(DNA・RNA)は私たちを構成している細胞全てに存在します。子孫へつなぐ遺伝情報を含み、細胞が正常であるために必要不可欠です。
ビタミンB12が欠乏すると、骨髄でのDNA・RNAの合成が乱れ、赤血球を含む身体すべての細胞で分裂や合成に悪影響を及ぼします。さらに活性型の葉酸を再生産しているため、ビタミンB12が不足すれば同時に葉酸も不足します。
1日の推奨摂取量
・成人(男女共通):2.4μg
・妊娠中:2.8μg
・授乳中:3.2μg
水溶性物質のため過剰症の心配はありません。妊活中から意識して摂取しましょう。
ビタミンB12を多く含む食品(100g中)
・しじみ 62.4μg ・焼き海苔 57.6μg ・すじこ 53.9μg
・牛レバー 52.8μg ・あさり 52.4μg ・いくら 47.3μg
・鶏レバー 44.4μg ・煮干し 41.3μg ・あんこうのきも 39.1μg
・青のり 32.1μg ・はまぐり 28.4μg ・牡蠣 28.1μg
・豚レバー 25.2μg ・たらこ 23.3μg ・牛肉(小腸)20.5μg
・キャビア 18.7μg ・にしん 17.4μg ・さんま 15.4μg
・かつおぶし 14.8μg ・いか 14.0μg ・牛ハツ 12.1μg
・ほたて 11.4μg
ビタミンB12は動物性の食品にのみ存在し、熱には強い性質を持っているので調理方法は限定されません。胃の切除を行っている場合はサプリメントで摂取することをおすすめします。
ビタミンB12の主な働きと欠乏症
・造血作用:赤血球の成熟に関与。欠乏すると悪性貧血・巨赤芽球性貧血などを引き起こす。
・核酸(DNA・RNA)合成:すべての細胞の分裂・分化・合成に必要。
・神経障害の予防:神経細胞の脂質二重層を正常に保つ。欠乏すると手足のしびれ・痛み・集中力低下などが起こる。
・ホモシステイン濃度を下げる:葉酸・ビタミンB6と一緒に摂取することで動脈硬化・心疾患のリスクを低減。
・脳の発育補助:脳の細胞を正常に合成・修復する。認知症・うつ病の治療にも用いられる。
・胎児・乳幼児の成長:欠乏すると卵子や精子の細胞にも影響し、妊活中・妊娠中・授乳中の方は特に注意。
まとめ
妊活中から、妊娠中・授乳中の方は、葉酸とともにビタミンB12を不足せずに摂取しておきたいですね。お肉や魚など動物性の食事を摂取するだけでも、ビタミンB12は十分に摂取できます。何かございましたらご相談ください。
銀のすず 不妊鍼灸マッサージ
コバラミンの種類について(詳細)
シアノコバラミン:ビタミンB12の狭義ではシアノコバラミンをさす。水溶性のビタミンに分類され、コバラミンの中でも代表的。
メチルコバラミン(メコバラミン):末梢神経障害・糖尿病性神経障害・悪性貧血の治療に用いられる。
アデノシルコバラミン:活性型のビタミンB12の一つ。エネルギーの代謝に関わる。
ヒドロキソコバラミン:人体に取り込むと有用な働きをするビタミンB12の補酵素に変換される。